この本一万円しても買っていい。素晴らしい内容である。「馬琴の食卓」「若沖『野菜涅槃図』」「マグロ出世たん」「食文化落穂ひろい」など数編からなり、どれも珠玉のものばかり。滝沢馬琴、おみちの詳細な日記をもとにした食生活の話。またその滝沢馬琴の日記にある天保六年のマグロ豊漁。また伊藤若沖の絵に見る18世紀後半、京都に見られた思わぬ果物、青物。平安時代の馴れ鮨、また類聚雑要抄にある様々な海産物。そこにはユムシ、キサゴ、カメノテ、そしてヤドカリの塩辛などが登場してくる。
さて鈴木晋一という人の本は我が家にも数冊ある。『たべもの史話』『たべもの東海道』これ総て素晴らしいもの。そしてこの方の生年がなんと1919年なのである。たぶん今年、米寿ではないか? お身体に気をつけてもっともっと本を世に出して欲しい。
ボクの本の満足度は★★★★★と満点。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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